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さくら経革通信 「【新コロナウィルス】日本学生支援機構の支援制度」

2020.04.22

事務所通信

【新コロナウィルス】日本学生支援機構の支援制度

新型コロナウイルスの感染拡大による景気悪化のため、保護者の減収、新卒生の内定取消など、やりきれないニュースを耳にするようになってしまいました。

今回は、新型コロナウイルス感染症の影響で家計が急変した人への日本学生支援機構の支援制度についてご案内します。

学生への支援

(1)高等教育修学支援新制度

住民税非課税世帯、準ずる世帯の学生が対象です。また、コロナの影響で家計が急変し、緊急に支援の必要がある場合には、急変後の所得の見込みにより要件を満たすことが確認されればこの新制度の支援対象となります。

授業料・入学金の免除/減額+給付型奨学金の支給

新制度による奨学金以外にも、家計が急変した場合には、(2)(3)の貸与型奨学金があります。

(2)緊急採用 第一種奨学金(無利子貸与型)

無利子の返済型の奨学金です。対象は、家計急変事由が発生してから12か月以内の学生で、緊急に奨学金が必要となったと認められた人です。
第一種奨学金は、学力や家計基準があります。

【学力基準】

  • 学業成績が、平均水準以上
  • 特定の分野で特に優れた資質や能力を有している
  • 学修意欲があり、学業を確実に修了できる見込がある
  • 特別の理由により、緊急採用の対象とすることが必要と学校長が認めた学生

【家計基準】

  • 家計急変から、その後1年間の家計が収入基準額の範囲内になることが確実な人
  • 家計急変により、世帯の年間の支出額が著しく増大した、または年間の収入額が著しく減少した場合
  • その他家計急変の事由により、緊急採用が必要と学校長が特に認める学生

(3)応急採用 第二種奨学金(有利子貸与型)

有利子の返済型の奨学金で、第一種奨学金より学力・家計ともに採用基準は緩やかです。

【大学・短期大学・高等専門学校・専修学校(専門課程)】

  • 今後とも家計急変の事由が生じたことによる経済困難が継続すると見込まれる者
  • 学力および家計を総合的に判断し学校長が緊急に奨学金を必要と認める者

※(1)~(3)については、現在在学している学校で申込案内を受け取り、必要な書類を学校に提出後、奨学金は、インターネット(スカラネットPS)での申し込みとなります。随時、申請は受付けています。

既に貸与奨学金を利用中の人も、更に支援が必要であれば、利用額を増額することができます。ただし、貸与の上限額があります。詳しくは申込案内をご覧ください。

文科省の担当者は「困ったら、まずは学校に相談し、学びを続けてほしい」としています。

奨学金を返済中の人への救済措置

新型コロナの影響などで、収入が減少、失業、内定取消等から奨学金の返還が難しいときには、「減額返還」、「返還期限猶予」が申請できます。

(1)減額返還

所得連動返還方式を選択している人は利用できませんが、一定期間返還月額を2分の1または、3分の1に減額できます。

返還すべき総額が減額されるものではありませんが、最長15年まで延長可、第二種奨学金の利息額は変わりません。

(2)返還期限猶予

届け出をすると、定められた期間返還しなくても返済を求められません。

毎年申請が必要ですが、最長10年まで延長ができます。

※まずは、日本学生支援機構 奨学金相談センター(0570-666-301)へご相談ください。

新型コロナウィルスの猛威は、私たちの身体、生活等をも、脅かし続けています。未だ、終息の兆しも見えておりません。この状況を力をあわせて乗り切り、早く日常を取り戻したいものです。

当事務所は、これからも、皆さんの力となる情報を発信していきたいと思います。

【坂本 恭子】

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