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速報!さくらユウワ通信「令和8年熊本地震 災害時の税務 ~法人税・消費税・源泉所得税の主な取扱い~」

2026.08.25

事務所通信熊本

速報!さくらユウワ通信

令和8年熊本地震 災害時の税務
~法人税・消費税・源泉所得税の主な取扱い~

この度の令和8年熊本地震により被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
また、弊所といたしましても、皆様の一日も早い復旧・復興に向け、できる限りお力添えしてまいります。
今回は、災害に関する法人税・消費税・源泉所得税の主な取り扱いを、ポイントを絞ってご紹介します。

法人税 ― 被災した会社・支援する会社

災害により会社の資産が被害を受けた場合だけでなく、従業員や取引先などの被災者を支援した場合にも、法人税について通常とは異なる取扱いが設けられています。

被災した会社の場合

被災した資産の損失

棚卸資産、店舗・事務所等が災害により損壊した場合の損失や、損壊した資産の取壊し・除去、土砂等の除去にかかった費用は、損金に算入できます。

被災した資産の評価損

災害によって資産に著しい損傷が生じ、時価が帳簿価額を下回った場合には、その差額について、一定の要件のもと損金に算入できます。

復旧工事・修繕費

被災した固定資産の原状回復のための費用は、修繕費として処理できます。
また、被災前の効用を維持するための補強工事や、排水・土砂崩れ防止等の費用について修繕費としているときは、この処理が認められます。
被災した資産について支出する費用の額のうち、資本的支出か修繕費か明らかでない費用については、その30%相当額を修繕費、残額を資本的支出とする処理も認められています。

災害損失特別勘定

災害後1年以内に支出する修繕等の費用について、一定の要件を満たす場合には、適正な見積額を「災害損失特別勘定」として損金に算入できる場合があります。

災害による損失の繰越し・繰戻し

災害によって生じた損失については、一定の要件のもと、欠損金の繰越しや、過去の法人税の還付を受けられる制度があります。

被災者を支援した会社の場合

従業員への災害見舞金

被災した従業員等に、一定の基準に従って支給する災害見舞金品は、福利厚生費として損金に算入できます。

取引先への災害見舞金

被災した取引先の復旧過程において、取引関係の維持・回復を目的として支出する災害見舞金等は、交際費等に該当せず損金に算入できます。

売掛金等の免除・低利または無利息融資

被災した取引先の復旧支援を目的として、低利・無利息で融資した場合、通常受け取るべき利息と実際に受け取る利息との差額は、寄附金に該当せず、損金に算入できます。

自社製品等の提供

不特定または多数の被災者を救援するために緊急に自社製品等を提供した場合、その費用は、寄附金・交際費等に該当せず損金に算入できます。

「災害支援だから何でも損金になる」というわけではありません。
支援を行った場合には、「誰に」「何のために」「いくら」「どのような基準で」支出したのかを記録・保存しておくことが大切です。

消費税

帳簿や請求書を災害で紛失した場合

災害その他やむを得ない事情により帳簿及び請求書等を保存できなかった場合には、帳簿及び請求書等の保存がない課税仕入れについても、仕入税額控除が認められます。

災害見舞金を支給した場合

金銭による災害見舞金は、消費税の課税対象とはならないため、不課税取引として取り扱われます。

自社製品等を被災者へ無償提供した場合

被災者への自社製品等の無償提供は、対価を得て行う取引ではないため、不課税取引となります。
なお、仕入税額控除を個別対応方式で行う場合、提供する物品の内容によって、仕入税額控除の取扱いが異なります。

被災した取引先の売掛金を免除した場合

被災した取引先の復旧支援を目的として、課税取引に係る売掛金等を免除した場合、その免除額に含まれる消費税額を、売上げに係る消費税額から控除することができます。
なお、原則として取引先に適格返還請求書の交付が必要です。
※貸付金の返済免除は不課税取引のため、消費税の課税関係は生じません。

源泉所得税

従業員への災害見舞金

被災した従業員等に対し、被害の程度に応じて一定の基準により支給する災害見舞金は、給与として源泉徴収する必要はありません。
※役務の対価として支給するものは除きます。

無利息・低利での生活資金の貸付け

災害により生活資金が必要となった従業員等に対して、損害の程度に応じた返済期間を定めて無利息・低利で貸し付けた場合、その利息相当額の経済的利益は、給与として源泉徴収する必要はありません。

被災した従業員への社宅の無償貸与

被災した従業員等に対し、新たな住居に入居できるまで、または自宅の修繕が完了するまでの間、無償で社宅を貸与した場合、その家賃相当額は「相当の見舞金」として、給与として源泉徴収する必要はありません。

通勤手段が使えない場合の交通費

災害により通常の通勤手段が利用できず、他の合理的な交通手段を利用した場合の実費相当額は、給与として源泉徴収する必要はありません。
また、交通手段が遮断されたため、やむを得ず宿泊した場合の実費相当額の宿泊費も同様に取り扱われます。

災害による被害を受けた場合には、法人税・消費税・源泉所得税それぞれについて、通常とは異なる取扱いが設けられています。
また、被災した会社自身だけでなく、従業員や取引先の復旧を支援した会社についても税務上の配慮があります。
災害に関する税務についてご不明な点がございましたら、ご遠慮なく弊所までご相談ください。

参考情報

国税庁
「災害に関する法人税、消費税及び源泉所得税の取扱いFAQ」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/saigai/h30/pdf/0018007-094_01.pdf
※ご注意ください
本稿は上記FAQの内容をもとに、災害時に関係する主な取扱いを抜粋・簡略化したものです。個別の事情により取扱いが異なる場合があります。

ご不明な点がございましたら、各担当者までお問い合わせください。

【園田】