令和8年度診療報酬改定・介護報酬改定
令和7年12月に、令和8年度の診療報酬改定の方針が定められました。
高齢化の進行や人手不足、物価上昇などが進んでいる日本において、医療・介護業界の賃金・処遇改善、サービス提供体制の持続可能性確保、効率化・デジタル化推進が重要なテーマとなっています。
今回は、令和8年度の診療報酬改定・介護報酬改定の概要をご紹介します。
診療報酬改定
(1)診療報酬本体の改定率
令和8年度・令和9年度の2年度平均で +3.09%
・令和8年度:+2.41%
・令和9年度:+3.77%
※薬価と材料価格の改定は別途。
(2)施行時期
・令和8年6月頃
(3)改定の主な意図
- 医師・看護師・医療スタッフを含む医療従事者の処遇改善を診療報酬で支える。
- 物価上昇・コスト増加への対処として、医療機関の経営を持続可能とする。
- 医療DXの推進、地域医療体制の整備、診療機能評価の見直しなど、政策目標との整合性を重視。
- 後発医薬品の利用促進や診療行為評価の見直しなど、費用対効果の観点からの調整も実施。
(4)具体的な項目例
- かかりつけ医機能の評価見直し
- 生活習慣病管理料や外来管理加算などの点数体系の調整
- データ提出加算・ICT活用評価の拡充
- 一部保険給付対象薬(OCT類似薬など)の見直し検討
介護報酬改定
(1)介護報酬本体の改定率 +2.03%
※令和8年中に臨時的・処遇改善を重視して実施される改定であり、通常の3年ごとの改定とは別枠の見直しです。
(2)施行時期
- 処遇改善関連の改定:令和8年6月頃(臨時改定)
- 食費・基準費用額見直し:令和8年8月頃
(3)改定のポイント
- 介護職員等処遇改善加算を中心に職員の給与改善を強化し、月額ベースで1万円~最大1万9,000円程度の処遇改善を目指す。
- これまで処遇改善加算対象外だった訪問看護や居宅介護支援などにも対象が拡大される。
- 介護サービスの食事基準額を引き上げ。
- DX対応や業務効率化など、介護現場の生産性向上を進めるための要件や評価体系も議論されている。
まとめ
今回の報酬改定の主な目的は処遇改善であるため、必ずしも「増収=利益増」とはなりません。
人件費の増加への備えが求められます。
ご不明な点ございましたら、各担当者までお気軽にお問い合わせください。
【木下】